資金運用(投資初心者編)

Uncategorized

現在の株価は絶好調を続けており、日経平均は年初から3月初旬にかけて6500円の上昇を見せ、なんと4万円台に到達しました。このような急激な上昇を見せる株価に対して、下落するタイミングを懸念し、株や投資信託などのリスクを伴う商品の購入をためらうシニア世代の方々も少なくないと推測されます。

シニア世代の皆様にとって、老後の生活を安定させ、心地よく過ごすためには、適切な資金運用が極めて重要となります。しかしながら、投資という新たな領域に踏み出す初心者の方々にとっては、何から始めて良いのか、どのように投資を進めていけばよいのかという不安や疑問を抱えていることでしょう。

この記事では、そんなシニア世代の初心者の方々が資金運用を始める際に、どのようなポイントを抑え、どのような点に特に注意を払うべきかについて、詳しく丁寧に解説します。これからの豊かな老後生活のための第一歩として、ぜひ参考にしていただければと思います。

資金運用前の注意点

投資を始める際の最初の重要なステップとしては、ネット証券口座の開設投資目的の明確化、リスク許容度の理解などが挙げられます。これらは投資の成功に向けての基礎となる要素であり、投資を始める方々にとっては避けて通れないステップとなります。これらの詳細なポイントについては、このブログ記事の「投資基礎編」で解説しています。十分な理解と知識の習得が投資の成功にとって非常に重要です。

資金運用(投資基礎編)
シニア世代といっても、まだまだ現役で働いている方もいれば、すでに退職されている方もいるでしょう。また、貯蓄や退職金、相続などでまとまった資金がある方もいれば、そうでない方もいるでしょう。それぞれの状況に応じて、投資の目的や方法も異なってくる...

これらの基本的なステップを踏んだ後は、次に重要となるのはリスクとリターンの関係を理解し、それを基に自分の投資方針に適した商品を選定することです。これは投資の成功を左右する重要な要素であり、自分自身のリスク許容度と投資目的を基に適切な商品を選ぶことが求められます。

さらに、投資に関する知識が不十分な場合には、その習得に努めることはもちろん、家族や専門家などへ相談することも重要なプロセスとなります。投資は個人の判断に大きく左右されるため、自分だけではなく、信頼できる人々からのアドバイスを得ることも大切です。

資金運用における注意点

シニア世代は、若い世代よりも投資期間が確実に短くなるため、以下の点に特に注意する必要があります。自分自身の年齢や投資方針によってもリスクの取り方が異なってきますので、その点も考慮する必要があります。

資金運用(年代別編)
今回は、私の経験も踏まえてシニア世代の年代別の資金運用について考察してみたいと思います。 シニア世代では退職されている方も多いため、資金運用は安全性と確実性が最優先事項となります。しかし、現代では「人生100年時代」と言われ、豊かに暮らすた...

安全資産についての理解

シニア世代にとって、安全資産といえば定期預金や国債を思い浮かべることが多いと思われます。しかし、昨年から物価上昇が続いており、日本でもインフレ傾向が見られます。このような状況では、インフレ率が年数パーセントで推移すると、現行の定期預金などの金利では実質価値が確実に減少することになります。

そのため、政府は貯蓄から投資へのシフトを呼びかけており、その中でも最も有効な制度が新NISA制度です。この制度では、定められた投資枠の範囲内であれば、配当や投資から得た利益に税金が課されません。この制度を活用し、資産運用することが重要です。

長期・分散投資が基本

シニア世代でも、資産運用は長期的視野が重要で、短期の価格変動に動じず、冷静に判断することが大切です。ただし、投資期間は若者より短いため、その期間を効果的に利用して資産運用の成果を最大化できるように努めましょう。

また、重要な投資戦略のもうひとつは、リスクを抑えるために資産を複数商品に分散することです。これにより、一つの投資で問題が起きても他が相殺します。株式、債券、投資信託、不動産など、異なる資産クラスへの投資が重要で、バランスを保ちつつリスクを管理し、リターンを最大化を目指す戦略となります。

リスク許容度の理解とその重要性

資産管理の基本方針のひとつは、自身のリスク許容度の理解です。リスク許容度は、あなたが投資のリスクをどれだけ承認でき、リスクとリターンのバランスをどう取るかを示します。リスクを取ることでリターンが高まる可能性がありますが、過度なリスクは大損失を招く可能性もあります。そのため、適切なリスク管理が必要です。

自身の目標、ライフスタイル、現在の財務状況、年齢に応じたリスクレベルの選択が重要です。そのためは、自身のリスク許容度を正確に理解し、それに基づいた投資戦略を策定することが成功の鍵となります。

シニア世代におすすめしたい金融商品

シニア世代の主な貯蓄手段は、安全性の高い定期預金や国債などに移行しやすい傾向にあります。また、金貯蓄や不動産投資も一定の人々に利用されていると考えられます。

今回は、貯蓄から投資への流れを踏まえて、比較的リスクが高いとされる投資信託や株についての資金運用を考えてみたいと思います。初心者は、必ず新NISAを利用しましょう。

資金運用(新NISA活用編)
年始の「能登半島地震」および「JALと海上保安庁」の飛行機事故は、非常に悲しむべき出来事でした。私は、これらの出来事について、深い悲しみと心配を感じています。被害に遭われた方々やそのご家族には、心からお見舞い申し上げます。また、救助・支援活...

投資信託について

投資信託は、多くの投資家から資金を集め、株式や債券などを運用する商品です。専門家が運用を行うため、手間をかけずに投資が可能です。ここでは、全米株を中心としたインデックスファンドをお勧めします。米国は現在も世界経済の中心であり、これからもその優位性が続くと考えられます。半導体はこれからの先進的な技術を支え、生成AIやロケットのような最先端技術の先導役は米国以外に考えられません。過去数十年間、日本に代わって世界をリードしてきたのは米国であり、これからも経済面においてはその優位性が続くと予想されます。

初心者であれば、新NISAのつみたて投資枠を利用してオールカントリー(全世界株式)を定期的に購入し、預金から投資信託へシフトすることをおすすめします。若者世代は積立期間が長いため、金融資産をより大きく築きやすいです。しかし、シニア世代も過去10年で平均5%以上の運用成績を残してきているため、積立枠を利用することは賢い選択です。

確かに、過去10年で比較するとS&P500や全米株式ファンド方が運用成績が良かったのは確かです。しかし、このまま全米株式の好調さが続くとは限らないため、より広い世界に分散投資できるオールカントリーがネット証券では、新NISAの投資先としては最も人気が高くなっていますね。

【S&P500 vs 全米株式】どっちに投資するべき? 私が全米株式をオススメする理由|なおらぼ
米国株投資の究極の2択が「S&P500と全米株式のどちらに投資するか?」です。どちらも超超超メジャーなインデック

なお、資金の必要性が生じた場合には、通常数日から1週間程度で引き出すことができ、残った資金の運用も可能です。(ネット証券会社により、若干引き出す期間の違いが生じます。)

個別株について

新NISAの成長投資枠で、個別株として日本株を投資することを推奨します。初心者にとって、日本株は親しみやすく、様々な視点から選択可能です。さらに、日本市場はかつてない活気を見せ、日経平均も欧米や他国と比較して上昇傾向にあります。日本企業の業績も好調を維持しており、特に円安で輸出企業が引っ張っています。

初心者の方は、まずは小額投資から始めて、自分の投資目的に合った企業を選ぶことが良いでしょう。例えば、年金が不十分な場合は、高配当株を購入して副収入を増やす方法があります。自分の趣味や趣向に合った株主優待がある企業を選ぶこともおすすめです。

資金運用(高配当株・株主優待編)
今までに、シニア世代の資金運用については、株式投資などの様々な手段や方法についてお話してきました。今回は、特にシニア世代にとって魅力的な選択肢のひとつである高配当株と株主優待投資について詳しく説明します。 高配当株とは、企業から配当金として...

とはいえ、株の選び方は人それぞれで、自分の投資目的や方針に合わせて選定を続けることが重要です。購入する前には、必ず企業のIR情報などを基に分析を行う必要があります。このような分析を続けることで、購入すべき企業かどうかの判断精度が向上します。

資産運用(IR情報編)
今回は、資金運用における企業業績の分析手法を考察します。企業業績の評価には一般的に株価の動向が重要な指標となります。業績が好調な時は株価もそれに伴い上昇します。しかし、リーマンショックやコロナ、戦争などの世界情勢や、各国の金融・経済政策によ...

私が初心者であれば、ガーデニングがとても好きなので、ガーデニング用品などを製造販売している中から株主優待がある優良企業を選びますね。

投資詐欺に遭わないために

最近、有名人を装った投資詐欺が急増しています。一生懸命貯めた金融資産が一瞬でなくなる可能性もあります。後悔することがないように、注意深く行動しましょう。

投資や金融商品に関する詐欺には、特にシニア世代をターゲットにした以下のようなものがありますので、十分な注意が必要です。

ポンジ・スキーム

ポンジ・スキームは投資詐欺の一種です。このスキームは、新たな出資者から集めた資金を、既存の出資者への配当として支払います。初期の出資者には高いリターンを保証し、後の出資者からの資金でその配当を支払います。しかし、これらのスキームは事業から利益を生むわけではなく、新たな出資者から得たお金で配当を支払います。

新規の出資者が増え続ける限り、このシステムは続きますが、新たな出資者が増えなくなると、スキームは崩壊します。結果として、多くの出資者が大きな損失を被ります。このようなスキームは不安定で、法的にも禁止されています。

ロマンス詐欺

ロマンス詐欺は、独特かつ危険な種類の詐欺行為です。これは、対象の人物の恋愛感情を巧妙に利用して、投資や金銭的援助を持ちかける形で行われます。様々な手口がありますが、一般的には、恋人やパートナーとしての信頼関係を築き上げ、その感情を利用して金銭をだまし取る方法が多く見られます。

こうした投資詐欺が、最近テレビなどでよく耳にしますね。この記事を読んでいる方は当然だ大丈夫だと思いますが、このような詐欺にあわないためにも、以下の点に留意しましょう。

  • 金融庁の登録業者かどうかを確認する
  • 業者や商品の評判を調べる
  • 高利回り案件に飛びつかない
  • 十分な説明を受けないまま契約しない

最後に

シニア世代にとって、資金運用は安心した老後生活のために重要です。何事も始まりが肝心なので、この絶好のチャンスに株や投資信託の投資を始める方は、しっかりとした投資スタンスを身に着ける必要があります。このスタンスを継続することが成功への近道となります。

一部の人々、特にインターネットや投資に不慣れなシニア世代は、銀行や証券の窓口を利用することが多いでしょう。しかし、同じ金融商品を購入する場合でも、手数料は高く、利用できる金融商品の数もネット証券と比較して少ないのが現状です。是非とも、ネット証券で新NISA口座を開設してみてください。

専門家の中には、銀行や証券会社の窓口利用は手数料が高くなるため避けるべきだと主張する人も多いのは事実です。私もネット証券を利用し始めてからは、手数料の安いネット証券以外は利用していませんね。

この記事で紹介した注意点やおすすめ商品を参考に、ネット証券の新NISA口座を活用しながら、自分に合った方法で資金運用を始めてみてください。シニア世代で投資が初めての方でも、確実な資金運用を行い、安心して老後生活を送れることを願っています。

参考情報

新しいNISA : 金融庁
NISAの抜本的拡充・恒久化について
ネット証券の窓口
投資経験者587名が評価した本当におすすめのネット証券をランキングでご紹介します。
2024年から始まる「新NISA」は使わないと損!すでにNISAを始めている方・これからの方ごとに得する新NISAの始め方を解説
IPO とは、新規上場株のことで、新しく市場に上場する株です。申込みの公募価格は市場に比べて割安に設定されていることから、上場後に売却益を得ることができます。
【最適な投資術とは?】新「NISA」への期待と懸念 片山さつき×荻原博子×永濱利廣 2024/3/8放送<前編>
▼ チャンネル登録よろしくお願いいたします! 株価史上初の4万円超えはバブルか?今年始まった新NISA投資の懸念と使い方は?実質賃金は22カ月連続マイナスの中、お金をどう回すべきなのか?『上がる株価下がる賃金...
【超重要】多くの人が間違っている!適切な投資額をプロが徹底解説します!
▼“YouTubeでは話せない”失敗しない投資信託の選び方▼公式LINE限定でお教えします!どうも!鳥海翔です! 今回の動画では、毎月10万円投資すべき理由について解説します!将来の不安を無くすために必要な投資額は毎月いくらなのか?理由も併...

 

タイトルとURLをコピーしました