資金運用(エンジェル投資編)

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私の資産運用法は、今までにも紹介したように定期預金や国債、社債などの比較的安全な資産を除いて、日本の高配当株や米国を中心としたインデックス投資、そして企業の社会的責任や貢献を重視したESG投資などを主に行っています。

今後は、地域社会により一層貢献するための社会投資家を目指したいと考えています。その一助として、エンジェル投資について考えてみます。

エンジェル投資とは、新興企業や起業家に資金を提供する投資方法を指します。エンジェル投資家は、自己の財産を活用して若い企業を支援し、その発展と成功に貢献します。彼らは金融知識とビジネス経験を活かし、未来に可能性を持つスタートアップやイノベーションに富んだプロジェクトに資金を提供します。これらの投資は、新事業の成長を促進し、経済的成功へと導く可能性があります。

今回のエンジェル投資は、シニア世代で金融資産に比較的余裕があり、成長が期待されるベンチャー企業を応援したい人々を対象としています。資産運用で増えた金融資産を少しでも社会のために還元したいと思っているシニア層の参考記事になれば幸いです。

投資メリット

 成長企業への参加

エンジェル投資家は、新興企業の一部となり、その発展と成長のプロセスに直接参加することができます。これは、新鮮で画期的なアイデアを持つ若い企業を支援し、それらが成功へと導かれる瞬間を目の当たりにする絶好の機会です。さらに、エンジェル投資家として活動することで、自らの資金を増やすチャンスもあります。投資を通じて企業が成長し、価値を増すにつれて、投資家自身の投資資金も同様に増加します。これは、個人的な資産を増やすだけでなく、経済全体に対する貢献も果たす役割を果たします。

 経験と知識の共有

エンジェル投資家は、起業家との交流を通じて、豊富な経験や専門知識を共有する貴重な機会を得ることができます。これは、起業家を成功へと導くための重要な要素であり、その過程で投資家自身も新たな学びを得ることができます。さらに、起業家のアドバイザーとして積極的に関与することで、自身の経験やネットワークを最大限に活用することができ、同時に自身のスキルや視野を広げることが可能です。結果的に、エンジェル投資家は自身の成長とともに、ビジネスの成功に大きく寄与することができます。

 社会的な貢献

エンジェル投資は、新興企業の成長を支援する形で行われ、新たなビジネスの可能性を引き出す役割を果たします。これは、地域経済の活性化につながり、新たな雇用の創出にも貢献します。新しいアイデアやイノベーションを生み出し、社会全体に影響を与える可能性のある企業を支援するため、エンジェル投資は社会的な意義のある投資活動として注目されています。このような投資活動は、経済の健全な成長と共に、社会貢献を目指す投資家にとって重要な選択肢となっています。

投資リスクと注意点

失敗のリスク

新興企業はまだ成長途上であり、その将来を予測することは非常に難しいです。これらの企業は、革新的なアイデアや製品を持っているかもしれませんが、それが市場で受け入れられ、成功するかどうかは分かりません。エンジェル投資家は、このリスクを十分に理解しています。彼らは投資する企業が成功する可能性がある一方で、多くの企業が結果的に失敗する可能性も十分に認識しています。だからこそ、彼らは分散投資を行い、様々な企業に投資することでリスクを軽減する戦略を取ります。

 資金のロックアップ

エンジェル投資は、一般的に長期の資金拘束を伴う投資方法であり、これは投資家が一定期間、その資金を他の有望な投資機会に回すことができないという意味です。つまり、投資した資金が一定期間利益を上げることなく拘束され、その結果、投資家は資金の流動性、すなわち資金を自由に動かす能力に制約を受けることがあります。したがって、エンジェル投資を検討する際には、このような資金の流動性の問題を十分に理解し、そのリスクを評価することが重要です。

不確定性の高い市場

新興企業の市場は非常に不確定性が高く、その動向を予測するのは困難です。市場環境の変動、競合他社の新規参入、技術の進化、政策の変更など、さまざまな要素が投資結果に大きく影響を与える可能性があります。これらの要素全ては、投資家が新興企業の市場で成功するためには、市場環境を細心の注意を払って分析し、適切な戦略を立てる必要があることを示しています。それにもかかわらず、成功する確率は依然として低いのが現状です。

エンジェル投資を行う際には、リスクを十分に理解し、適切な情報収集が重要です。投資判断は、市場調査、業界分析、企業の財務状況等の詳細な情報に基づいて行います。

そのため、投資対象となる企業のビジネスモデルの理解とともに、市場の動向を把握し、競合他社の情報を集めることが求められます。これらの情報に基づき、リスクとリターンをバランスよく考慮した賢明な投資判断を下すことが必要ですね。

エンジェル投資手法

2015年11月26日に設立された株式投資型ファンドの「FUNDINNO(ファンディーノ)」は、日本初の株式投資型クラウドファンディングサービスです。これは未上場のベンチャー企業に対し、一般の個人投資家が少額から株式を購入し、資金調達と応援を行う仕組みです。

このサービスにより、自分が応援したいベンチャー企業に少額の資金からでも「エンジェル投資」を行えるようになりました。

「FUNDINNO」の優位性は以下のとおりです。

  • 約10万円からベンチャー企業に投資:一般的なベンチャー投資は数百万~数千万円必要ですが、FUNDINNOでは約10万円から投資可能です。これにより、ベンチャー投資が個人投資家にも身近になります。
  • 第一種金融商品取引業者として登録:金融庁の厳しい審査を通過し、第一種金融商品取引業者として登録されているため、安心してサービスを利用できます。
  • 厳正な審査を通過したベンチャー企業:複数の公認会計士による厳正な審査を通過したベンチャー企業のみ投資可能です。これにより、高品質な投資案件が提供されています。
  • エンジェル税制と株主優待:投資したベンチャー企業によっては、エンジェル税制という税制上の優遇措置を受けられます。エンジェル税制とは、投資金額に応じて総所得金額または株式譲渡益から控除が受けられる制度です。また、株主優待として、食事券やサービス体験なども提供される場合があります。
  • 未上場株式マーケット「FUNDINNO MARKET」での株式売買:2021年12月に開始した未上場株式マーケット「FUNDINNO MARKET」により、IPOやM&Aを待たずして、「FUNDINNO」で購入した株式の売買が可能になりました。

地方自治体への「ふるさと納税制度」は、地元などの自治体への貢献のみならず、返礼品や節税対策として有名ですよね。一方、個人投資家が「エンジェル税制」対象企業に投資した際には、税制上の優遇措置を受けられます。さらに、未上場企業でも、嬉しいことに「株主優待」を実施しているところがありますよ。

また、新サービスのFUNDINNO PLUSでは、IPOやM&Aの可能性が比較的高いミドル・レイターステージの企業への投資が可能です。これにより、一般の投資家が成長産業や新興企業への投資機会を得ることができます。

私は、現在「FUNDINNO」に会員登録をしていて、社会貢献性の高いベンチャー企業の複数に投資を検討しているところです。10万円程度から投資できるので、投資のハードルは下がりますね。

最後に

エンジェル投資は、新興企業を経済的に支援し、投資家に資産増加の機会を提供します。エンジェル投資家として活動すると、新しいビジネスの成長を促進し、個人的な財務利益を享受できる場合もあります。

エンジェル投資は、新興企業の創造性を引き立て、ビジネスの立ち上げと成長を支援します。しかし、新興企業への投資はリスクが高く、全額を失う可能性もあるため、適切な企業評価と分散投資が重要です。リスク認識、慎重な判断、投資先ビジネスモデルと業界の理解、そして経営陣との緊密な関係が求められます。これは、ビジネスの方向性を理解し、必要な支援を提供するためです。

エンジェル投資を通じて次世代の革新的な製品やサービスに投資することで、その成功に寄与し、新たなビジネスチャンスを発見することが可能です。新興企業が成功した場合、エンジェル投資家は大きなリターンを得られる可能性があります。

初めての方は、「FUNDINNO」のような株式投資型クラウドファンディングから始めるとリスクが少ないです。ベンチャー企業への投資に興味があるシニア世代の方は、余裕資金でエンジェル投資を検討してみてはいかがでしょうか。

私の場合は、エンゼル投資よりも、地域の社会課題に貢献できる社会投資家に興味がありますね。

【参考資料】

エンジェル投資と社会投資家の違いについて

エンジェル投資とは、新設企業へ個人の資産を投入する行為を指します。エンジェル投資家は、投資先企業の大幅な成長を見込み、株価の上昇による利益を目指します。また、自身の経験や知識、人脈を投資先に提供し、経営や事業の支援を行うこともあります。

一方、社会投資家とは、社会問題の解決に貢献する企業や団体に資金や知識、ネットワークを提供する人々や組織を指します。社会投資家は、投資先の社会的影響を重視し、金銭的リターンだけでなく、社会への貢献も求めます。彼らは、環境、教育、医療、貧困、人権などの多様な社会問題に取り組む企業や団体を支援します。

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