資金運用(年代別編)

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今回は、私の経験も踏まえてシニア世代の年代別の資金運用について考察してみたいと思います。

シニア世代では退職されている方も多いため、資金運用は安全性と確実性が最優先事項となります。しかし、現代では「人生100年時代」と言われ、豊かに暮らすためにも資金運用が不可欠な時代に突入していると考えています。一方、デフレ時代が続き、失われた30年、40年と揶揄された時代が終わり、原材料高の影響もあり、インフレ傾向が続くようになっています。企業業績の回復とも相まって、株価も堅調に推移しており、今後は年数%のインフレ時代へと変化していくものと思われます。デフレ時代には、預金の価値は目減りすることはありませんが、インフレ時代にはその価値は確実に目減りします。

そのため、シニア世代でも年代別に資金運用方法を変えていくことが大切です。豊かで充実したシニア世代を過ごすためにも、年代に応じたしっかりとした資金運用を行いましょう。シニア世代の資金運用方法には様々な選択肢があります。例えば、定期預金や国債などの安定した運用方法から、株式投資や不動産投資などのリスクのある運用方法まで様々です。

資金運用は個人のライフスタイルやリスク許容度に合わせて選択することが重要です。特に、シニア世代でも、インフレ時代なりのリスクを取ることでより高いリターンを得ることも可能です。安全性と確実性を重視しつつ、時代の変化に合わせた資金運用方法を選択し、豊かなシニア生活を送りましょう。

今回は、大きな資金を必要とする不動産投資や、リスクの高い暗号資産、FXなどは除いています。

50代~60代中盤までの資金運用

このシニア世代におすすめの資金運用方法は、中長期の個別株投資や長期の投資信託等のインデックス投資です。ここでいう中期投資は半年以上数年未満で、長期投資は、数年以上での運用を前提として、株式はじめ、債券、投資信託などの投資商品を選ぶ方法となります。特に、PCやスマホで簡単に手続きができるオンラインサービスの利用が不可欠であり、手軽に資産運用ができるメリットがあります。

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また、中長期投資は安定的な収益を追求する手段として適しています。株式や債券などの投資商品は、市場の変動によって価格が上下することがあります。その一方で、長期的な視点で見れば、経済の成長や企業の成長によって価値が上昇する可能性が高まります。そのため、将来の資産形成や退職後の生活のために、中長期投資は有益な手段と言えます。

株式投資の経験者や一定の余裕資金がある場合には、積極的に投資できる環境にあると考えています。企業の業績回復が堅調であることに加え、2024年1月から新NISA制度が始まり、個人投資家には今までにない投資環境が整えつつあるからです。

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私の場合は、この年代にちょうどアベノミックス効果が株式市場に徐々に出始め、NISA制度(2014年~)も始まったため、積極的に株式投資を行いっていた時代です。この時は、株式投資に追い風なこともあって中期投資で売買を繰り返していました。その結果、想定以上に金融資産を増やすことができました。

60代後半~70代の資金運用

60代後半から70代のシニア世代におすすめの資金運用方法は、守りが中心となります。確実な定期預金に加えて、債券や投資信託へのシフトがおすすめです。その際に、安定的に安易に儲かる投資サイトには注意が必要となります。投資にはリスクがあり、必ず儲かることはありません。また、高齢者を狙った偽サイトなども多く存在し、サイト管理には十分な注意が必要です。ネットに自信のない方は、ネット投資に詳しいご家族や専門家に相談し、安心のできる金融機関サイトの利用に心掛けましょう。

一方、この世代のシニアは、資金運用と同時に、蓄えた金融資産をどのように活用していくかが大切となります。まだ身体が元気な人が多いと思われるので、元気なうちに旅行や車の購入など、個々の嗜好に合った使い道があると思います。貯めたお金を家族や自分自身だけでなく、社会のために有効活用することも忘れてはなりません。

全体的な資金運用を見直し、「貯める力」から「守り使う力」にシフトする必要があります。そのためにも、今後必要となる生活資金や医療介護資金などを考慮したうえで、自分が満足し、納得できるお金を積極的に使っていきましょう。

この世代にはもう一つ重要なことがあります。それは、金融機関などの利用状況を明確に記録しておく必要があるということです。特に、ネット銀行やネット証券の場合、実店舗がないことが多いため、ID、パスワード、暗証番号などを分かりやすく整理しておくことが不可欠です。急死などで利用できなくなるケースもありますので、遺族が困らないように配慮する必要があります。

80代以上の資金運用方法

80代以上のシニア世代におすすめの資金運用方法は、定期預金などの現金比率を高めていく必要があります。まだ元気なうちは、70代と同じような資金運用で現金比率を高めていくことが必要です。しかし、個人差が多いので断定的に言えませんが、一般的に認知症のリスクも高まるため、ご家族の方もその対応方法等を慎重に検討しておく必要があります。

一方、この世代になると夫婦のどちらかが亡くなるケースが急増することが考えられます。そうした場合にもお互いが困らないようにしておく必要があります。特に、ネット銀行やネット証券の場合、実店舗がないことが多いため、ID、パスワード、暗証番号などの保管場所を知っておく必要があります。こうした「おひとりさま」に備えて、事前に高齢期の生活や資産管理をトータルでサポートしてくれる信託銀行などの利用も考慮しましょう。

本人が亡くなった場合や認知症になった場合なども、相続の関係上預金の引き出しの手続きが非常に大変になりますので注意が必要です。私の場合は、父が亡くなった時に母も入院しており、認知症で寝たきりに近い状況でした。そのため、成年後見人制度を利用し、弁護士も含めて親の資産管理を行っていました。金融資産のほとんどは信託銀行等に預けられ、本人が亡くなるまで管理されることになりました。

家族のためにも「資産管理ノートやエンディングノート」などを作成した上で、資産運用やその管理方法などを適切に行うようにしましょう!

結論

シニア世代の方々にとって、将来の安心・安定のために適切な資金運用を行うことは非常に重要です。なぜなら、年代によって適した資金運用方法が異なるからです。例えば、シルバー世代の前半の方々は中長期的な投資やリスクを取ることができるかもしれませんが、後半の方々はより安全な運用方法を選ぶことが一般的です。

自身の年代に合った方法を選ぶためには、まずリスクを理解することが重要です。投資や資産運用には様々なリスクが存在し、それぞれのリスクに応じた適切な対策を取る必要があります。また、適切な情報収集やアドバイスを受けることも忘れずに行いましょう。金融業界は常に変化しており、最新の情報やトレンドを把握することが重要です。

また、資金運用においては多様化も重要なポイントです。単一の投資先に全ての資金を集中させるのではなく、複数の投資先に分散させることでリスクを軽減することができます。例えば、株式や債券、不動産などの異なる資産クラスに投資することができます。

さらに、資金運用には時間と忍耐が必要です。市場は常に変動しており、一時的な変動に惑わされずに冷静な判断が求められます。また、長期的な視点で資金運用を行うことで、将来の安心・安定を実現することができます。

シニア世代の方々にとって適切な資金運用は将来の安心・安定のために非常に重要です。年代によって適した方法を選び、リスクを理解し、適切な情報収集やアドバイスを受けながら資金運用を行いましょう。

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