飛騨高山の魅力を堪能する最終日に向けて
私たちのシニア旅行も、いよいよ3日目の最終日を迎えました。これまでの旅程を振り返ると、初日は名湯として知られる下呂温泉で心身をリフレッシュし、2日目は世界遺産に登録された白川郷で日本の伝統的な農村景観を堪能しました。
そして今回は、高山の市内観光に焦点を当てます。高山陣屋や風情ある古い町並み、活気あふれる朝市など、高山の魅力的なスポットを巡る予定です。これらの場所は、江戸時代から続く飛騨の歴史と文化を色濃く残しており、訪れる人々を魅了し続けています。
幸いにも、最終日も晴天に恵まれました。ただし、10月に入ったにもかかわらず、気温は予想以上に高く、真夏を思わせるような暑さでした。この異常な暖かさは、地球規模での気候変動の影響を実感させる出来事でした。しかし、この暑さも私たちの探訪意欲を減退させることはなく、むしろ高山の町を歩き回るエネルギーを与えてくれました。
今日一日が、この旅の締めくくりにふさわしい、心に残る素晴らしい体験となることを心から願っています。高山の古い町並みを歩きながら、江戸時代から続く商家の佇まいや、地元の人々の温かいもてなし、そして飛騨の豊かな食文化に触れることで、きっと忘れられない思い出が作られることでしょう。この旅で得た経験と感動を、帰路につく際には胸いっぱいに抱いて帰ることができるはずです。
本日の予定 (10月2日)
朝食後、高山陣屋を見学しました。陣屋前朝市で地元の新鮮な食材を楽しみ、江戸時代の政治の中心地を見て回りました。その後、古い町並みを歩き、昔ながらの町並や地元の名物を楽しみました。
宮川朝市は時間が足りず、ゆっくり見られませんでした。昼食は予定していた店が休みだったので、急きょ変更し、地元で人気の恵比寿本店で手打ちそばを食べました。
午後は「飛騨高山まちの博物館」と「高山市政記念館」に行きました。無料なのに展示がとても充実していて驚きました。高山の歴史と文化について多くのことを学べました。
観光が終わった後、高山駅から富山駅を経由して東京に向かいました。帰り道では高山線からの美しい景色を楽しみ、新幹線で家に帰りました。とても充実した旅行になりましたね。
高山陣屋
高山陣屋は、江戸時代に飛騨国の政治・行政の中心として機能した代官所の跡地です。この歴史的に重要な施設は、現在、国の史跡として大切に保存されています。広大な敷地内には、当時の政務や裁判が行われた御役所、役人の住居、そして厳重に守られた金庫など、様々な建造物が残されています。これらの建物群は、江戸時代の地方行政の仕組みや、飛騨地方の独特な文化を今に伝える貴重な歴史的遺産となっています。
高山陣屋を訪れると、江戸時代の政治体制や生活様式を身近に感じ、当時の人々の知恵と工夫を学ぶことができます。また、四季折々の美しい庭園も見どころの一つで、特に春の桜と秋の紅葉の時期には多くの観光客で賑わいます。
陣屋内は予想以上に広く、じっくりと見学すると1時間ほど要します。案内板が非常に分かりやすく、内容も充実しているため、高山の歴史を深く理解できますね。
古い町並み
古い町並みは、高山市中心部に保存されている江戸時代の建築様式を色濃く残す歴史的な街区です。数百年の歴史を持つ伝統的な商家や町家が立ち並び、当時の面影を今に伝えています。切妻造りの屋根、格子窓、軒先に吊るされた酒樽や前掛けなど、江戸時代の風情が色濃く残る町並みは、訪れる人々を時代を超えた旅へと誘います。
この地域は単なる観光スポットではなく、生きた歴史博物館としての役割も果たしています。多くの町家が現在も商店や飲食店として使用され、伝統的な生活様式や商業活動が現代に息づいているのを実感できます。さらに、季節ごとに開催される祭りや行事は、地域の文化や伝統を今に伝える貴重な機会となり、訪れる人々に深い感銘を与えています。
ちなみに、お土産として「飛騨のさるぼぼ」を買いました。さるぼぼとは、飛騨の方言で「猿の赤ちゃん」という意味です。
飛騨高山まちの博物館
飛騨高山まちの博物館は、高山市が運営する無料の文化施設で、地域の豊かな歴史と伝統を紹介しています。江戸時代の町並み、生活様式、工芸品、祭事など、多様なテーマを通じて高山の魅力を伝えています。古文書などの各種講座や年度ごとの特別展により、リピーターでも新たな発見が楽しめます。
今回来所した時には、高山の町の基礎を築いた武将、金森長近の生誕500年を記念し、長近の生涯に迫る特別展を開催していました。会期は、令和6年7月13日(土)から10月13日(日)までです。https://www.city.takayama.lg.jp/machihaku/1005304/1019751.html
会場:飛騨高山まちの博物館特別展示室
高山市政記念館
高山市政記念館は、高山市中心部にある無料の歴史文化施設です。高山の豊かな歴史と文化を詳しく紹介し、地域の重要な文化拠点となっており、地元の人々や観光客に広く親しまれています。
展示は充実しており、明治から平成の合併までの高山地域のあゆみと、平成17年の新高山市誕生の歴史を紹介しています。当時の議会の様子が一部再現されており、訪れる人々は高山の歴史と文化について学ぶことができるでしょう。
高山朝市
陣屋前朝市
陣屋前朝市は、高山市の高山陣屋前で毎朝開催される伝統的な市場です。地元の新鮮な農産物や手工芸品が販売され、観光客や地元の人々に人気があります。
宮川朝市
宮川朝市は、岐阜県高山市で開催される伝統的な朝市です。地元の新鮮な農産物や手工芸品が販売され、観光客や地元の人々に人気があります。高山の二大朝市の一つとして知られ、宮川沿いで開かれることからこの名前が付けられました。
昼食
昼食は、高山市で人気の手打ちそば「恵比寿本店」を訪れました。地元の人々に長年愛され、観光客からも高い評価を得ている名店です。店内に足を踏み入れると、香り高いそば粉と職人の熟練した技が醸し出す雰囲気に包まれます。
「恵比寿本店」の魅力は、丁寧に打たれた蕎麦にあります。地元産の蕎麦粉を使用し、伝統的な製法で仕上げられた麺は、コシがあり風味豊かです。つゆも絶妙な味わいで、蕎麦の香りを引き立てます。季節の地元食材を使った天ぷらや小鉢も、蕎麦と見事に調和します。
店内は落ち着いた和の雰囲気に包まれ、手打ちのなめこおろし蕎麦はとても美味しかったです。地元の常連客と観光客が入り混じる空間は、高山の魅力を凝縮しており、食事を通じて地域の文化を体験できる貴重な場となっていますね。
旅を振り返って
この3日間の旅は、日本の豊かな伝統と文化を深く体験できる素晴らしい機会となりました。下呂温泉での心身を癒す贅沢なひととき、白川郷の世界遺産に登録された風情ある合掌造り集落の見学、そして飛騨高山の歴史と伝統が息づく街並みの散策を通じて、私たちは日本の豊かな遺産を肌で感じ、その魅力を満喫しました。各地域の独特な特徴や魅力に触れることで、日本の多様性と奥深さを改めて実感しました。
各地域の独特な魅力も印象的でした。下呂温泉の源泉かけ流しは、優れた泉質と豊富な湯量で心身を癒し、白川郷の合掌造りは先人の知恵が詰まった日本の農村文化を体現していました。高山の古い町並みは江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚を与え、飛騨の食文化は地元の新鮮な食材を使った郷土料理で私たちの舌を楽しませてくれました。これらの体験は、深い歴史と文化に裏打ちされ、新鮮な驚きと感動をもたらしました。
この旅を通じて、私たちは日本の伝統的な価値観や生活様式を再認識し、現代の忙しない生活の中で失われがちな大切なものを見つめ直す貴重な機会を得ました。ゆったりとした時間の流れの中で、自然との共生や人々の絆の大切さ、そして先人たちが築き上げてきた文化の素晴らしさを改めて感じることができました。
この経験は、きっと私たちの日常生活に新たな視点と豊かさをもたらしてくれるでしょう。そして、日本の伝統文化や地方の魅力を再発見する旅の素晴らしさを、多くの人々に伝えていきたいという思いを強くしましたね。
高山の名物行事「秋の高山祭」が10月9・10日に開幕します。さらに、紅葉の季節と重なり、「下呂温泉・白川郷・飛騨高山」を巡る旅はより魅力的になります。シニア世代の皆様も、この秋の絶景と文化を楽しむ旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
《 参考情報 》