夏の風物詩といえば、なんといっても朝顔ですね。入谷鬼子母神で毎年7月に行われる朝顔市はとても有名です。かつてはよくこの朝顔市に出かけていました。今年も7月6日~8日に開催され、とても多くの人でにぎわっていました。
朝顔は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年草です。原産地はよくわかっていません。中国説が有力になっていますが、熱帯アジアや熱帯アメリカなどの説があります。日本には奈良時代に中国より渡来し、当時は薬草として利用されていました。江戸時代になると観賞用として人気が高まり、変化朝顔などの種類が誕生したといわれています。
アサガオは、一年を通して日当たりがよい環境を好む特徴があります。水切れを起こさないことが大切で、朝の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
今回は、わが庭でも毎年7月の猛暑の主役になりつつある朝顔について紹介します。
朝顔は、種が取りやすく毎年きれいに咲きます。やはり、真夏は花火や風鈴とともに、わが家の風物詩になっていますね。
種類
朝顔には、大きく分けて日本朝顔と西洋朝顔があります。アサガオの種類は1,600品種以上あるとされ、種類によって雰囲気や特徴なども違います。主な朝顔の種類は、以下のとおりです。
日本朝顔
平安の虹
大輪で赤紫色の花を咲かせるこの朝顔は、緑色の葉に白い班模様が入っているのが特徴です。この模様が葉全体に広がり、独特の美しさを持っています。花の中央部分は純白で、その対比が一層際立ちます。花びらの縁は繊細に波打っており、とても美しく見えます。
平安の香
平安の紅とは色の付き方が反対で、純白の花びらに筒部分が赤紫になるちょっと変わった品種で、人目を引く朝顔です。こちらも平安の紅同様、葉には薄緑色の斑模様が入り、花も大輪で人気がある品種です。平安の紅と同じ鉢に植えて、赤紫と純白の花を楽しむことができます。
暁の海
花径が大きな濃青色の花を咲かせる朝顔で、葉には薄緑色の斑模様が入ることが特徴です。他にも、暁シリーズには「暁の紅」「暁の露」「暁の舞」などがあり、それぞれ異なる美しい花色を持っています。これらの花は、梅雨からの季節の移ろいを感じさせてくれます。
団十郎
濃い茶色の花を咲かせる珍しい品種の朝顔で、夜間の気温が25℃以上だと種の採取が難しいことから「幻の品種」ともいわれています。団十郎という名前は、花色が歌舞伎役者の市川団十郎が着用していた衣装に似ていたことに由来しています。実際には、あまり見ることはできません。
西洋朝顔
ヘブンリーブルー
「ソライロアサガオ」とも呼ばれる、爽やかな青色の朝顔です。葉は丸い形で、サツマイモの葉に似ています。8月以降に咲く、遅咲きの品種です。花もちがよく、真夏でもお昼ごろまで、秋になると夕方まで花を咲かせます。日本でよく見られる人気のある朝顔です。
スカーレットオハラ
無地の鮮やかな赤紫色の花びらで、秋まで長く花を咲かせます。もともとは日本の品種でしたが、海外で品種改良されました。そのため、ツルの伸びは良いものの、他の西洋朝顔ほどではなく、やや小ぶりです。「昼顔」ともいわれるほど長時間咲き続けます。
パーリーゲート
中輪で真っ白の花を咲かせる西洋朝顔で、晩生の品種なので10月頃に開花することもあります。秋の時期は夕方から翌朝まで咲くこともあり、長い時間開花を楽しめます。真珠のような純白の花をつける品種です。多花性で一か所から5〜6輪の花が咲きます。
朝顔には本当にたくさんの種類がありますね。ここで取り上げなかった変化朝顔も多くの種類があります。種類は気にせず、自分の気に入ったものを育てればよいと思います。
特徴
朝顔は、以下の特徴があります。
- 種から育てる: 朝顔は種から育てることができます。種まき時期は4月~5月頃で、発芽まで約1週間かかります。
- つる性植物: 朝顔はつる性植物で、支柱が必要です。支柱には、支柱用のネットや棒などを使うことができます。
- 短日植物: 朝顔は短日植物で、日照時間が短くなると花を咲かせます。そのため、夏に多く咲きます。
- 様々な花色: 朝顔は、白、ピンク、青、紫、黄色など、様々な花色があります。
- 夜に咲くものもある: 夕顔は、夜に咲く朝顔です。
朝顔を育てる上で、やはり支柱が大切です。プランターや鉢で育てる場合が多いと思いますが、風で支柱が倒れないようにしっかりと立てましょう。
育て方
朝顔は種まきから数か月で成長し、きれいな花を咲かすことができるため、比較的育てやすい植物です。
種まき
- 種まき時期は4月~5月頃です。
- 種は、水に浸して1晩ほど置くと発芽しやすくなります。
- 種をポットにまき、土を被せます。
- 日当たりの良い場所で育てます。
水やり・肥料
- 土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
- 朝か夕方に水やりするのがおすすめです。
- 月に1回程度、液体肥料を与えます。
摘芯・支柱
- 本葉が5~6枚になったら、摘芯します。摘芯することで、脇芽が出て、花数が多くなります。
- 朝顔が伸び始めたら、支柱を立てます。
病害虫
- 朝顔は、アブラムシやハダニなどの害虫が発生する場合があります。害虫が発生したら、薬剤で駆除します。
- うどんこ病やべと病などの病気にもかかる場合があります。病気になったら、患部を切り取り、薬剤で予防します。
朝顔は比較的病害虫に強いです。うちの朝顔は幸運にも病害虫に遭ったことはほとんどありませんね。
まとめ
朝顔は育てやすく、様々な花色を楽しめる人気の花です。その成長過程を観察する楽しみもあり、子供から大人まで幅広い世代に愛されています。朝顔は種をまいてから比較的早く花を咲かせるため、初心者にも適しています。さらに、種類も非常に多く、種の選び方や育て方にもバリエーションがあり、自分好みにカスタマイズすることができます。
朝顔の花は朝に開き、昼過ぎにはしぼんでしまうため、毎朝新しい花を見る楽しみがあります。種類によっては昼の間も咲いているものや、8月以降に咲く遅咲きの朝顔もあります。これらは花の種類や地域の気候によって異なるため、いろいろなタイプの朝顔を育てることで、夏から秋にかけて楽しむことができます。
夏の花壇を彩るために、ぜひ朝顔に挑戦してみてください。きっと華やかで美しい花があなたの庭を明るくしてくれるでしょう。また、朝顔を育てることで自然との触れ合いを感じ、毎日の生活に新しい楽しみを見つけることができるでしょう。
【 参考情報 】