庭づくり(ケイオウ桜編)

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ケイオウ桜(啓翁桜)は、昭和5年に久留米市の良永啓太郎氏が誕生させた桜です。この桜は、中国系のミザクラを台木にして、彼岸桜の枝変わりとして生まれました。名付け親は久留米市の弥永太郎氏で、良永啓太郎氏の「啓」の一字を取って「啓翁桜」と名付けられた説が有力だそうです。この美しい桜は、年末の12月中旬から切り花として市場に出回り始め、その美しさからお正月の飾りとしても多くの家庭で利用されます。わが家にあるケイオウ桜も、切り花から挿し木で育てたもので、その成長過程は想像以上に早く、一番春の訪れを感じさせるものとなりました。

冬の寒さから春の暖かさへと移り変わる時期に咲く彩り豊かな花を楽しむことは、ガーデニングの大きな魅力の一つです。多種多様な植物種が存在しますが、その中でも早咲きのケイオウ桜は、梅や桃の花と同様に、早春の訪れを感じさせてくれる特別な存在です。

このブログ記事では、わが庭で特別の存在となったケイオウ桜の主な特徴や、育て方、剪定方法などを詳しく紹介します。ケイオウ桜の美しさを最大限に引き出すためのヒントや、ケイオウ桜を育てる楽しさを共有することで、皆さんのガーデニングライフがより豊かになることを願っています。

今回記事にしたケイオウ桜は、切り花としてもらったものを挿し木にして育てた結果、5年後に美しい花が咲くようになりました。大きな鉢に植え替えしたところ、根が地面に達して想定以上に大きくなってしまいました。そのため、主枝の先端を切り落とし、切り口に癒合剤(切り口保護剤)を塗りました。注意を怠ると、すぐに大きくなってしまうものですね。

特 徴

ケイオウ桜は、その独特な魅力により、ガーデニング愛好家の間でも人気があります。ソメイヨシノなど一般的な桜と比較すると、花は少し小ぶりですが、花付きがよく、切り花としても美しく見えます。春らしい爽やかな香りがあり、株自体も小ぶりに育つため、鉢植えにも適しており、他の桜に比べ生育スペースを抑えることができます。切り花としても最大1ヶ月に及ぶ長い開花期間があり、生け花にアクセントを加えたい人にとって、ケイオウ桜は選択肢のひとつとなっています。

  • ソメイヨシノよりも早く開花し、梅や桃の花のすぐ後、3月上旬から咲き始めます。
  • 枝が細いものや短いものにもしっかりと花がつくため、切り花として人気です。
  • メジロなどの野鳥が蜜を求めて飛来します。
  • 成長が早く、比較的害虫がつきにくいため病気にも強い傾向があります。

産地で有名な山形県では、12月中旬からこの桜の切り枝を全国各地に出荷していて、鑑賞用として楽しまれていますね。

育て方

ケイオウ桜の育て方には、適切な維持管理が必要です。植える前に、選んだ場所が十分な日光を受け、排水が良好であることを確認してください。これらの条件は木々の健康な成長に必要です。植える際には、根の塊の2倍の幅の穴を掘り、根の塊が地面と同じ高さになるようにします。穴を土で埋めてからたっぷりと水を与えます。ケイオウ桜はやや酸性の土を好むため、必要に応じて土壌改良剤を使用します。特に乾燥した期間には、定期的な水やりが重要ですが、過度な水やりは根腐れを引き起こす可能性があるので注意が必要です。

  • 育てる場所は日当たりと排水の良い場所が適しています。
  • 適度な剪定を行うことで、その美しさを保つことができます。
  • すぐに大きくなるので、鉢植えの方が維持管理がしやすいです。

鉢植えの場合は、根がすぐ地面に達してしまいますので、土の上ではなく、コンクリートやタイルの上に置くことが大切ですね。

剪定方法

ケイオウ桜の剪定は、形状を保持し、健康を促進し、花を強調するために必要です。剪定の最適な時期は、葉が落ちて成長が遅くなる冬です。まず、枯れた枝や病気の枝、損傷した枝を取り除きます。次に、交差している枝や擦れている枝を剪定します。これは傷や病気を防ぐためです。過成長した枝を切り戻し、木の形と大きさを維持します。最後に、空気の循環と光の浸透を改善するために、樹冠を薄くします。

  • 剪定の適期は12月から2月下旬で、内側に伸びている枝を切り落とします。
  • 成長を抑えるためには、主枝の先端を切り、枯れ枝や混み合った枝を剪定します。
  • 剪定後は、大きな枝の切り口に癒合剤を塗ります。

今年は、2月の初めに剪定したのですが、つい調子に乗りすぎ小枝を切りすぎていまい、花の咲く範囲が例年に比べ少なくなってしまいましたね。

見どころと注意点

春が訪れると、多くの人が心待ちにしているのが桜の花です。その中でも、特に野鳥を呼ぶ美しい花を咲かせるのが早咲きのケイオウ桜です。これは庭木や鉢植えにして育てることができ、鮮やかなピンク色の花と香りを楽しむことができます。しかし、庭木で育てる場合はすぐに大きくなるので注意が必要です。

見どころ

  • 早咲きの桜は、桜の中でも特に鮮やかなピンク色の花を咲かせます。その美しさは一見の価値があります。
  • 一重咲きの桜は、その可憐な花姿が特徴です。一つ一つの花が繊細で、見ているだけで心が和みます。
  • 枝が横に広がる優美な樹形が特徴的です。しかし、その美しさを保つためには剪定が大事になります。適切な剪定によって、さらに美しい桜を育てることができます。

注意点

  • 早咲きの桜はやや暑さに弱いため、西日が強い場所での栽培は避けるようにしましょう。適切な場所選びによって、長く美しい花を楽しむことができます。
  • 病害虫には比較的強いですが、アブラムシやハダニには注意が必要です。これらの害虫によって花の美しさが損なわれないよう、定期的なチェックと対策が大切です。
  • 細い枝を切りすぎると艶やかな花芽が少なくなってしまいます。適切な剪定によって、美しい花を咲かせるための花芽を確保することが重要です。

まとめ

ケイオウ桜は、その鮮やかなピンクの花が特徴的で、その色彩が春の風景を一層鮮やかに彩ります。この桜の育て方は比較的簡単で、植物の世話が初めての人でも安心して育てることができる品種です。剪定については、12月から2月の期間が最適とされています。この時期に不要な枝を切り取り、樹形を整えることで、日当たりと風通しを改善し、桜の健康を保つことができます。

ケイオウ桜は、その美しさから庭木として人気がありますが、鉢植えにして育てることも可能です。その美しいピンクの花と樹形は、どんな庭にも合うでしょう。早春に似合う花とほのかな香りで、野鳥たちを呼び寄せ、より春を感じさせる花になることは間違いありません。

ケイオウ桜の特性を理解し、その特徴や剪定の大切さを理解することで、この桜はより元気に育ち、年々美しい姿を提供し続けることでしょう。春を感じさせる梅や、桃、そしてケイオウ桜などを育てる過程は非常に楽しく、毎春その花の魅力に浸ることができます。

ケイオウ桜の美しさとその育てやすさから、初心者から経験豊富なガーデナーまで、多くの人々がこの桜を愛しています。あなたも是非、その仲間になってみてはいかがですか。メジロなどの野鳥が来て、とても心が癒されますよ。

【 参考資料

桜図鑑|公益財団法人日本花の会
公益財団法人日本花の会は、花をこよなく愛した河合良成(当時コマツ社長)の提唱により1962年に創設されました。会員や花と緑を愛する多くの方々と共に「桜の名所づくり」と「花のまちづくり」を通して潤いのある環境づくりに貢献しています。
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