健康生活ガイド(骨年齢編)

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あなたの骨は大丈夫?原因と対策を詳細解説!

前々回は「血管年齢」について、前回は「腸内年齢」について取り上げました。今回は、このシリーズの最後となる「骨年齢」に焦点を当てます。

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健康生活ガイド(腸内年齢編)
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人間は年齢を重ねるにつれて、多くの臓器が衰えていきます。これを防ぐことは、現在の医学では難しいです。衰える速度は個々に大きな差があり、100歳を超えても活動的な人がいる一方で、60歳以降に急激に老化が進む人もいます。これらの要因は多岐にわたりますが、血管年齢、腸内環境、骨年齢が特に重要な関連性を持っていると考えられています。

今回のテーマである「骨年齢」とは、レントゲン写真から骨の成熟度を測定した年齢のことです。実際の年齢と一致していれば問題ありませんが、実際の年齢よりも骨年齢が高い場合は、骨粗しょう症のリスクが高くなります。

骨粗しょう症は、骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。骨折は痛みや機能障害を引き起こし、高齢になると寝たきりや介護が必要になる可能性があります。近年、高齢化社会の進展とともに、骨粗しょう症患者数は増加傾向にあります。

このブログで、骨粗しょう症の原因や対策を学び、寝たきりにならないように、そして骨年齢の維持向上に努めましょう。

骨粗しょう症と骨年齢の関係

骨粗しょう症は、骨密度が低下し、骨がもろくなる状態を示します。これは、体内の骨組織が適切に再生されない結果、骨の強度と耐性が低下します。骨密度の低下は、「骨年齢」つまり骨の古さと直接関連しています。骨が古くなると、その強度と密度は自然に減少します。これは時間と共に骨が自然に摩耗し、弱くなるためです。したがって、骨が古いほど、骨粗しょう症のリスクは増加します。これが、高齢者が骨粗しょう症になりやすい主な理由の一つです。

骨粗しょう症は、年齢の進行、特に女性の閉経後、さらには不適切な生活習慣などが原因で発生する病状で、骨が次第に弱くなり、骨折が起こりやすくなるという特性を持つ疾患です。私たちの骨は、生涯にわたって新陳代謝のプロセスを継続的に行い、古い骨を溶かしながら新しい骨を形成し、体の構造と機能を維持しています。

しかし、年齢が進んだり閉経が始まったりすると、骨の吸収と形成のバランスが崩れ、骨が弱くなる傾向があります。これは、骨の質と量が減少し、骨がもろくなり、骨折が起こりやすくなるという、骨粗しょう症の主な特徴を引き起こします。したがって、この病状は高齢者や閉経後の女性に特に注意が必要な疾患となります。

私の母も93歳過ぎに、介護用ベッドから落ちてしまって、大腿骨を骨折をしてしまいました。すぐに入院して手術をしましたが、十分に回復せずに寝たきりに近い状態になってしまいました。とても残念です。

骨粗しょう症の原因

骨粗しょう症は、以下のような多くの要因によって引き起こされます。

  • 加齢:一般的に、人間が年を重ねると骨密度が低下します。これは自然な生物学的現象であり、時間と共に体が骨を再形成する能力が低下するためです。
  • 女性ホルモンの減少:女性ホルモンは骨密度を保つ重要な役割を果たします。閉経後の女性は、女性ホルモンのレベルが減少し、それによって骨粗しょう症のリスクが高まります。
  • 運動不足:定期的で適度な運動は、骨の健康を維持するために必要です。運動不足は、骨密度の低下を促進し、骨粗しょう症のリスクが増加します。
  • 栄養不足:健康な骨を維持するためには、カルシウムやビタミンDなどの栄養素が必要です。これらの栄養素が不足すると、骨粗しょう症のリスクが高まる可能性があります。
  • 薬の副作用:特定の薬物、特にステロイドなどは、長期的に使用すると骨粗しょう症のリスクを増加させる可能性があります。
  • 生活習慣:不適切な運動習慣や栄養状態は、骨の健康に悪影響を及ぼします。健康的な生活習慣の維持は、骨粗しょう症の予防に重要です。

女性ホルモンの関係で、どうしても女性の方が骨粗しょう症になるリスクが高まりますね。

骨粗しょう症の対策

骨粗しょう症の対策として、以下の3つのステップが重要となります。

  • 骨密度検査:骨粗しょう症のリスクを評価するためには、定期的に骨密度検査を受けることが推奨されます。これにより、骨の健康状態を把握し、必要に応じて早期に対策を講じることが可能になります。
  • 適切な治療:もし骨粗しょう症と診断された場合、医師の指導のもと適切な治療を受けることが必要です。これは、骨の健康を維持し、さらなる損傷を防ぐために不可欠です。
  • 生活習慣の改善:運動や食事などの生活習慣を見直し、骨粗しょう症の予防に努めることが重要です。特に、カルシウムやビタミンD&Kを豊富に含む食事を摂るとともに、定期的な運動を行うことで、骨の健康を維持することができます。

生活習慣の見直し

骨粗しょう症の予防には、生活習慣の見直し、特に以下の点に注意することが重要です。

  • 適度な運動:ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をはじめとする運動は、骨密度を高め、骨を強化する効果があります。特に、筋力トレーニングは骨の強度を高めることに直接寄与します。
  • 必要な栄養素の摂取:カルシウムやビタミンD、ビタミンKは、骨の形成と健康維持に必要不可欠な栄養素です。これらの栄養素は、適切な食事と生活習慣、そして適度な日光浴から得ることができます。
  • 禁煙:喫煙は、骨密度を低下させ、骨粗しょう症のリスクを高めます。そのため、健康の為にも喫煙を止めることをおすすめします。
  • 節酒:過度な飲酒もまた、骨密度を低下させ、骨の健康に悪影響を及ぼすので、飲酒は適度にする必要があります。

「血管年齢」や「腸内年齢」と同様に、「骨年齢」にもやはり日常の生活習慣の見直しが大切となりますね。

まとめ

骨粗しょう症は、骨がもろくなり、骨折のリスクが高まる病気です。この病気は年齢とともに進行するため、早期発見と適切な治療が重要となります。骨粗しょう症の最初の一歩は、定期的な骨密度検査によるモニタリングです。これにより、医療専門家は骨の健康状態を評価し、適切な治療計画を立てることが可能になります。

骨粗しょう症の疑いがある場合や、自分がリスク群に属していると思われる場合は、必ず医療機関を受診してください。医療専門家の助けを借りて、適切な対策と治療法を見つけることができます。

さらに、骨粗しょう症の予防には、適度な運動やバランスの良い飲食が不可欠です。これらの生活習慣の見直しにより、骨の健康を維持し、骨粗しょう症の進行を遅らせることが可能です。

最後に、日本における主な要介護や寝たきりの原因は、「脳血管疾患」「骨折・転倒」「認知症」とされています。特に、後期高齢者における骨折は、寝たきりになる大きな要因となるため、細心の注意が必要です。これらの三つの要因は、「血管年齢」「腸内年齢」「骨年齢」と深く関連しています。

これら三つの要因を改善することが、健康長寿を目指す上でとても重要です。シニア世代の皆様には、このことを念頭に置き、健康で充実した生活が送れますよう願っています。

【 参考資料

日本骨粗鬆症学会 Japan Osteoporosis Society
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