年末年始は、家族や友人との絆を深めるための特別な時期であり、一年の締めくくりと新しい一年の始まりを祝うための期間でもあります。この時期は、多くの人々にとっては1週間程度の休暇が設けられることが一般的で、この貴重な時間を利用して遠い場所へ旅行をしたり、故郷に帰って家族と過ごしたりする機会となります。そのため、家族と過ごすゆっくりとした時間や、新年の祝福と希望に満ちた瞬間は、この時期の魅力と言えるでしょう。
しかし、この楽しい時期には、特にシニア世代にとって、健康上のリスクが高まる可能性があるという事実を見過ごしてはなりません。その理由としては、年末年始は食事習慣が乱れがちであり、感染症のリスクが高まる可能性があること、そして冬季特有の寒さや乾燥によってさまざまな健康問題が生じる可能性があるからです。
そのため、シニア世代が快適な年末年始を過ごすためには、さまざまな健康問題に対する注意と対策が必要です。この記事では、年末年始に特に注意を要する健康問題とそれらに対する具体的な対策について考えてみました。これらの情報を活用することで、シニアの皆さんがより健康で快適な年末年始を過ごせることを願っています。
年末年始を楽しく過ごすために
これらの対策を心に留め、健康を第一に考えながら年末年始を楽しく快適に過ごすためのヒントとしてください。
過食・過度の飲酒に注意
お正月は家族が集まり、「おせち料理やおとそ」などの美味しい食べ物がたくさんあり、食べすぎや飲みすぎになりがちです。
過食・過度の飲酒はシニア世代にとって、胃もたれ、睡眠の質の低下、眠気や集中力の低下、肥満などの問題を引き起こしやくなります。特に、肥満体質の人は余分な体脂肪がつきやすく、元の体重に戻るのが難しくなります。
そのため、過食・過度の飲酒の予防法には以下のような対策を心がけましょう。
- うまく間食を利用して、お腹が空きすぎないようにする。
- 食事の順番に注意し、海藻類や野菜を最初に食べるようにする。
- 温かい汁物を摂るようにする。
- アルコール度数の高い飲み物は水と一緒に飲むようにする。
その他の対策としては、食後のコーヒーや紅茶の摂取、寝るときの姿勢、及び朝晩の白湯の摂取などが効果的とされていますね。
感染症への注意
年末年始は、人々の生活リズムが大きく変わる時期であり、これが免疫力の低下につながる可能性が高まります。この期間は、休日の多さや特別なイベントにより、通常の生活スケジュールが乱れがちです。この結果、体調管理が難しくなり、免疫力が低下する可能性が高まります。
冬場は、インフルエンザ、新型コロナウイルス、ノロウイルスなどの感染症が流行する季節でもあります。これらの病原体は、特に高齢者にとっては非常に危険です。高齢者の体は、若い人々と比べて免疫力が低下しており、感染症に罹患しやすく、また病状が重篤化しやすい傾向にあります。
そのため、感染症の予防は非常に重要です。以下に示す予防策を心がけ、自身の健康を守りましょう。
- 人混みを避け、外出する際はマスクを着用する。
- 手洗いやうがいをこまめに行い、外出時は手指消毒液を携帯する。
- バランスの良い食事と十分な睡眠を確保し、水分やビタミンを補給する。
- インフルエンザなどの感染症用ワクチンを接種する。
新型コロナウイルスのオミクロン株から派生した「JN.1」がいま世界で流行しているニュースをテレビで見ました。お互いに気をつけましょうね。
ヒートショックの防止
ヒートショックとは、急激な温度差が引き起こす血圧や心拍数の変動により、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気につながることがある現象を指します。この状況は主に高齢者に影響を及ぼし、その理由は血管の柔軟性が年齢と共に低下するためです。これにより、急激な温度変化に体が適応するのが難しくなり、ヒートショックを引き起こす可能性が高まります。
この現象は家の中で特に頻繁に発生します。暖房が効いた暖かい部屋から、気温の低い浴室やトイレに移動するときは特に注意が必要です。これは、これらの部屋は通常、家の他の部分よりも温度が低く、その結果、体が急激な温度変化に順応するのが困難になるからです。ヒートショックを防ぐためには、体調の変化に十分注意を払い、日常生活で以下のポイントを心掛けることが重要です。
- 室内の温度差を減らすために、浴室やトイレにも暖房器具を設置する。
- お風呂の蓋を開けて、浴室内の温度を浴室の温度と同程度にする。
- 入浴前に水分を補給し、過度に熱いお湯や長湯は避けるようにする。
- 暖かい服装を心掛け、首や足元が冷えないように注意する。
冬場のお風呂場は、特に温度差が大きくなるので、ヒートショックに気をつけましょうね。
皮膚トラブルの予防
冬季には、特に空気の乾燥により皮膚がカサカサになりやすくなるという問題があります。この乾燥は皮膚の保湿能力を低下させ、皮膚の健康を損ないます。特にシニア世代の皮膚は、年齢と共にバリア機能が低下しているため、乾燥によって皮膚のあらゆる問題が引き起こされやすくなります。
シニア世代に多くみられる「かゆみやカサカサ肌」などの皮膚トラブルは、特に乾燥した状態では急速に進行する可能性があります。これらの皮膚トラブルを効果的に予防するためには、以下のようなことを心がけることが大切です。
- 保湿クリームやローションをこまめに塗る。入浴後は特に念入りにする。
- 湿度が低いときは加湿器や加湿機能のあるエアコンを使用する。
- 過度な加湿はカビの原因になるので注意する。
- 熱いお湯や強い洗剤は皮膚に負担をかけるので、洗顔や入浴はぬるま湯で行う。
私自身かなりの乾燥肌なので、冬場は特に、保湿クリームなどを入念に塗るようにしていますね。
最後に
年末年始は、暴飲暴食や夜更かしにより生活習慣が乱れやすく、糖尿病や心臓病のリスクが高まる可能性があるという課題があります。これは、健康維持の観点からは非常に重大な問題です。また、感染症や肌トラブルだけでなく、年末年始特有の健康問題も存在します。これらの問題は、通常の生活とは異なる状況下で起こるため、事前の予防対策が必要となります。
特にシニア世代の方々の場合、年末年始の健康対策として、このブログで示すような注意事項や予防対策を実行することが大切です。適切な食生活、適度な運動、十分な睡眠、そしてストレスの管理が重要で、これらの要素は一年を通じて健康を維持するための基本となります。しかし、家族が集まるお正月は、これらの生活習慣を守るのが難しいかもしれません。それは、特別な日々だからこそ、普段のルーチンから外れた行動をとることが多いからです。
このような場合、お正月は特別な日と考え、例外的に好きなように過ごすのも一つの選択肢です。しかし、その一方で健康を損なわないよう、適度な節制も念頭に置くことが必要です。
シニア世代にとって、新年に向けてこれらの健康習慣を日々の生活に取り入れることは、2024年を健康に過ごすために重要です。これにより、より健康な生活を送れることは間違いありません。この新年の機会を利用して、健康的な生活習慣の見直しを行い、より良い一年を迎える準備をしてみてはいかがでしょうか。
【参考関連サイト】