近年、花粉症の症状が多様化しており、特に皮膚に症状が現れる「花粉皮膚炎」に悩む人が3月に入り急増しています。この症状は、日常生活の質に大きな影響を与える可能性があり、特に春先から初夏にかけて多くの方が悩まされています。
花粉皮膚炎は、花粉が皮膚に付着することで引き起こされるアレルギー反応の一種で、かゆみや赤み、湿疹などの不快な症状が皮膚表面に現れ、時には日常生活に支障をきたすこともあります。

花粉皮膚炎は、環境の変化や生活様式の多様化に伴い、ここ数年で特に注目されている皮膚の炎症性疾患です。医療機関での報告によると、その発症率は年々上昇傾向にあり、従来の花粉症対策に加えて、皮膚のケアも重要視されるようになってきています。

この増加傾向の背景には、環境変化や花粉の飛散量の増加なども関係していると考えられていますね。
この記事では、この気になる症状の具体的な特徴、効果的な予防方法、そして適切な治療法について詳しく解説していきます。
具体的な症状
花粉皮膚炎の症状は、主に花粉が直接触れる部位に現れやすいですが、全身に広がることもあります。代表的な症状は以下の通りです。
- かゆみ: 強いかゆみを伴うことが多いです。
- 赤み: 皮膚が赤く腫れたり、炎症を起こしたりします。
- ブツブツ・湿疹: 小さな赤いブツブツや、ジュクジュクとした湿疹が現れることがあります。
- 乾燥・ゴワつき: 皮膚が乾燥してカサカサしたり、ゴワゴワしたりすることがあります。
- ヒリヒリ感・チクチク感: 刺激を感じやすく、ヒリヒリしたり、チクチクしたりすることがあります。
- 目の周りや口の周りの症状: 特に顔の中でも、花粉が付着しやすい目の周りや口の周りに症状が出やすい傾向があります。まぶたが腫れたり、唇が荒れたりすることもあります。

これらの症状は、花粉の飛散時期に悪化しやすく、特定の種類の花粉に反応する人もいれば、複数の花粉に反応する人もいます。
予防法
花粉皮膚炎を予防するためには、花粉症の人と同様に、花粉との接触をできるだけ避けることが重要です。以下の対策を心がけましょう。
外出時の対策
- マスクを着用し、花粉の吸入を防ぐ。
- メガネやサングラスを着用し、目への花粉の侵入を防ぐ。
- 帽子を着用し、髪への花粉の付着を減らす。
- 花粉が付着しにくい素材の服を選ぶ(ウールなどの素材は避け、綿やポリエステルなど滑らかな素材を選ぶ)。
帰宅後の対策
- 玄関前で衣類や髪についた花粉を払い落とす。
- 手洗いやうがいを徹底する。
- 洗顔やシャワーを浴びて、肌についた花粉を洗い流す。
- 室内に花粉を持ち込まないように、空気清浄機を使用する、こまめに換気をする(換気時は窓を大きく開けすぎない、レースカーテンをするなど工夫する)。
室内の対策
- こまめに掃除機をかけたり、拭き掃除をしたりして、室内の花粉を除去する。
- 布団やカーテンなど、花粉がつきやすいものはこまめに洗濯する。
- 加湿器を使用し、室内の乾燥を防ぐことも有効です。乾燥した肌はバリア機能が低下し、花粉の影響を受けやすくなります。
肌のバリア機能を高める
- 日頃から保湿をしっかり行い、肌のバリア機能を維持する。
- 紫外線対策も重要です。紫外線を浴びた肌はバリア機能が低下しやすくなります。
- 規則正しい生活を送り、十分な睡眠とバランスの取れた食事を心がけることで、体の免疫力を高めることも大切です。

天気予報などで花粉の飛散状況を確認し、飛散が多い日は外出を控えることが大切ですね。
治療法
花粉皮膚炎の治療は、さまざまな症状を緩和し、皮膚の状態を改善することを目的とします。
- 皮膚科医の受診: 症状が現れた場合は、自己判断せずに皮膚科を受診することが大切です。医師に症状を伝え、適切な診断と治療を受けてください。
- 外用薬: 炎症やかゆみを抑えるためのステロイド外用薬や、非ステロイド系の抗炎症外用薬などが処方されることがあります。医師の指示に従って正しく使用しましょう。
- 内服薬: かゆみが強い場合や、広範囲に症状が出ている場合は、抗ヒスタミン薬などの内服薬が処方されることがあります。
- スキンケア: 治療と並行して、適切なスキンケアを行うことが重要です。
- 低刺激性の洗浄剤の使用: 洗顔料やボディソープは、刺激の少ないものを選び、優しく洗いましょう。
- 十分な保湿: 保湿剤を塗布し、皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能をサポートします。セラミドやワセリンなどが配合された保湿剤がおすすめです。
- 紫外線対策: 症状が出ている部位も、日焼け止めなどで紫外線から保護しましょう。

花粉以外にも、皮膚炎を悪化させる可能性のある刺激物(化粧品、洗剤、金属など)をできるだけ避けるようにしましょう。
【 重要な注意点 】
- 症状が改善しない場合や悪化する場合は、必ず再度皮膚科を受診してください。
- 自己判断で市販薬を使用する場合は、薬剤師に相談するなどして、慎重に行いましょう。
- 花粉症やアレルギー体質(アトピー皮膚炎など)の人は、特に注意が必要です。
最後に
今年は特筆すべき状況にあり、例年と比較してスギ花粉の飛散が3月に顕著に集中しています。3月下旬からはヒノキ花粉の飛散シーズンも始まるため、花粉症の方は日々の予防と対策に細心の注意を払う必要があります。
この時期は花粉症の方々にとって特に困難な季節です。従来の典型症状である目のかゆみに加え、鼻水、鼻づまり、頭痛といった不快な症状が複合的に現れることが特徴です。さらに注目すべきは、これまで比較的珍しいとされていた花粉による皮膚炎の発症例が、近年増加傾向にあることです。
花粉皮膚炎は、一般的な花粉症と同様に、適切な予防と治療を組み合わせることで症状を効果的にコントロールできます。ただし、推奨される対策を実施しても症状が改善されない場合や、日常生活に支障をきたすほどの症状が続く場合は、早めに皮膚科などの専門医に相談することをお勧めします。

私たち家族は、花粉症対策として毎年抗ヒスタミン剤を服用し、できるだけ花粉を浴びないよう工夫しながら、少しでも快適な生活が送れるよう努めています。
スギ花粉からヒノキ花粉へと移行するこの厳しい花粉シーズンは、5月の連休頃には終息に向かう傾向にあります。それまでは、本記事で紹介した対策を実践し、工夫を重ねながら、できるだけ快適にこの季節を乗り切っていきましょう。
《 参考情報 》


